吟遊詩人 妙遊様による「タロット×ストーリーテリング&タロット交流会」イベントレポート。愚者の旅路にて門ひらく、創作世界の奥深さ
皆様、こんにちは。
遅くなってしまいましたが、先日行われた「タロット×ストーリーテリング&タロット交流会」イベントの感想を書き連ねたいと思います!
イベント概要はこちらになります。
イベント開始前
有難いことに今回のイベントも雨が降ることなく、良い日和となりました。暑いのはもう我慢です。諦めます…。(冷房はもちろん入れます!)
いつもの時間くらいに出動し、仕込みを開始します。
食器の準備をしたり、コーヒーを煎れたり、生クリームを泡立てたり、ブラックボードを出したりしている内に、妙遊さんと強力な助っ人の方達がみえました。色々と打ち合わせをしている内に、すぐに時間に。続々とお客様がやってみえました。
いざ…本番です!
第一部 語りと竪琴 ≪愚者の旅≫
はじめに愚者の旅をテーマにした弾き語りをしていただきました。恥ずかしながら、妙遊さんから概要を聞いておりましたが、いまいち自分の身になっていないというか、しっかりと理解が及んでいませんでした。
8の字にタロットを巡り、生まれ死ぬ愚者の旅。魔術師と魔女の物語って…いったいどんな感じなんだろう?と。
妙遊さんが朗々とした声で語られていった時、「ああ、こういうことか!言っていたとおりだ!」とすとんと腑に落ちました。
主人公は愚者の役割を担った魔法使い。彼の人生が象徴的に語られ、1番 魔術師~21番 世界までのタロットを経て、精神的成長を遂げていく。生から死へ、輪廻を経て、魂の相手である魔女と再会する、というストーリーでした。
個人的に好きだったシーンは竜の場面。「さぁ選べ!」と選択を迫り、あの世へ飛翔する竜さんは迫力満点でした。吊るされた男は北欧神話の主神さんが背後に透けて見えて、内心にやにやしていました^^
魔法使いが生まれ変わり魔女と邂逅するシーンは、ファンタジーものの王道でありながら「やっぱり、こういう結末がいいんだよなぁ」という納得さを個人的に感じました。
妙遊さんが語ってくださったタロットのストーリーは、数多ある選択肢の中の一つ。タロットの象徴は幅広く、愚者の旅は人の思考の数だけ存在する。
昔にやったゲームブックを思い出しました。どの選択肢を選ぶかによって進む道がかわり、大筋は同じだとしても結末が変化していく。TRPGやノベルゲームなんかもそうですよね。
うーむ、私の文章では足りない。やはり実際に聞き、体験した方が身に染みますね。
妙遊さんが語られた物語の作り方、扱いの仕方を説明したのが、次のレクチャーの時間でした。
レクチャー≪愚者の旅の作り方≫
大アルカナが掲載されたテキストを使って、実際にタロットに沿って物語を形作っていきます。
タロットを雛形にして、物語を創っていくと言った方が分かりやすいでしょうか。
主人公は0番の愚者。1番魔術師のカードで、あなたは武器を授けられる。それは何?実際の武器でもいいし、知恵でも魅力でも何でもいい。なんだろう?という風に、選択肢を決めていく。
正義のカードではあなたは裁かれる。罪はある?なんの罪?罰は与えられる?無罪?と考えていくことを繰り返し、21番世界までそれを続けていく。最後まで進んで終焉を迎えた時、辿った軌跡が創作された愚者の旅なのです。
王道では21番世界まで順当に進んでいくのだけれど、戻ってもいいし、途中でとまってもいい。ループしてもいい。
巷の物語ではタイムリープものが割とあり、多くは生死を繰り返して謎を解明していくという流れですが、そういった物語は8の字で輪廻しているというより、タロットの死まで進んで戻っているって感じなのかしら?
私は物語を作るのにめちゃくちゃ時間がかかるタイプなので、その場でぱぱっと作ることはできませんが、また余裕があれば創作をしたいなぁ…としみじみと思いました。
他に説明していただいたことは、キャラクターの動かし方、瞑想法。
想像力を養い、心の中で映像の再現度を高くしていく瞑想法です。愚者のカードをよく見て、私が脳内に想像した愚者は…。
私の愚者は美味しそうにおにぎりを食べていましたw
崖下は物凄い荒波だというのに、崖に座り込んで暢気に足をぶらぶらさせて。わんちゃんに「食べる?」とおにぎりを分けてあげている。
前は荒波、後ろは森。進むのかな?戻るのかな?と思っている内に、瞑想の時間が終わってカードへ戻っていきました。なんという平和…^^;
現実と幻想。その境目は時に曖昧になり、取り扱いには注意しないといけませんね。
妙遊さんのお話で心に残ったのが、アニメのオープニングとエンディングの存在。劇などでも同様です。プロローグとエピローグの存在は、幻想世界へ引き入れて、引き出す一種の儀式なのだとか。聞いた時「うおー確かにー!」と感動しました。
他にも色々と創作についての知識を教えてくださり、「また物語を作ってみたいなぁ…」という気持ちがふつふつと芽生えてきたのでした。
第二部 タロット交流会
後半は本の紹介とタロット交流会です。前回の北欧神話の交流会の際は、各々に分かれてお話をしていましたが、今回は最終的にテーブルを一つにし、円卓のようにまとまって皆様でお話される形になりました。
妙遊さんのタロット本の説明の後、お客様おすすめのタロット本も見せてくださり、知恵の深さを感じましたね。
タロットはこの世全てが表されている…まさにそうですね。無限の可能性が秘められすぎていて、私のような凡人では頭が爆発してしまう…。
使っているタロットカードの紹介や、好きなタロットについてや、タロットをモチーフにしたコミックやゲームの内容など、お話は多岐に渡りました。
創作をされている方もみえて、皆様のお話を聞くのはとても楽しかったです。
ハーブケーキ&ソウルケーキ
ここで少しだけイベントスイーツの裏話を。
ローズヒップ、ラズベリーリーフ、タイム、セージ、ローズマリーの5種類のハーブと、ケシの実(ポピーシード)を使用した旅のハーブケーキ。
このスイーツはテューア完全オリジナルで、あちこちのレシピは見て回りましたが、ベースになったレシピはありません。
5種類もハーブを入れて大丈夫か…?と最初は心配したものの、調整したらなんとかなりそうだったので、そのまま採用しました。(雑ですみません…)
ケシの実を使おう!となったのは、昔から幻想や神秘と結びつきが強いイメージがあったから。あれです、戦争とか規制とか色々な歴史があったではないですか。あんぱんとかで何気なしに食べていた、香ばしくて美味しいケシの実の世界は、こんなに奥深かったのです…。
私個人としては西洋のお菓子!というイメージで作っていました。
しかし、実際にハーブケーキを召し上がられたお客様に「栗って入ってる?」と聞かれたのです。栗は入れた覚えがなかったので、脳内は「???」となりました。
妙遊さんにも「和菓子の味がする。栗饅頭のような味が…!」と言われ、「あれ、私って栗入れたっけ?幻想世界の栗が入ってる…!?」と、信じかけました^^;
どうやら、ケシの実が予想以上に和菓子に使われており、ケシの実の味により和菓子っぽく感じたようでした。
Oh…想定外。
妙遊さんには後から「ん、いや、後からハーブの味がして洋菓子になった…!」と言っていただけましたし、「美味しかったから、限定で再販して欲しいなぁ」という声もいただけたので、結果オーライとします。
召し上がってくださった皆様、ありがとうございます^^
和菓子と洋菓子の境目を行き来する、なんとも不思議なスイーツとなってしまいました。ある意味、愚者の旅にふさわしい…!?
そんなこんなな、ハーブケーキなのでした。
イベントが盛況に終わったのも、ひとえに皆様のおかげです。
ご参加の皆様、妙遊さん、ご協力してくださった皆様、本当にありがとうございました!
これからも、どうぞよろしくお願いいたします^^
≪妙遊さん執筆のライブレポートはこちら≫
《ライブレポート》10/12 愛知 タロット×ストーリーテリング&タロット交流会|吟遊詩人 妙遊
2024年10月12日、愛知にて『タロット×ストーリーテリング&タロット交流会』を開催いたしました。 ♾️の形を描くタロット魔女と魔術師の物語 お天気も最高でテューアさん…