高浜市の経営塾に通って勉強しました!商工会で学ぶビジネスのノウハウ【ブックカフェ開業】
当たり前のことですが、規模が小さな個人事業主であったとしても、ブックカフェをオープンするということは経営者になるということ。オーナーとなって自分の力でビジネスを学び、店を存続させていかなくてはなりません。どんなに料理が美味しくても、どんなに良い雰囲気でも、経営の知識がないと店は成り立ってゆきません。
飲食店経営は難しく、1年以内の廃業率は30%、2年で50%、5年で60%以上とされています。(統計によって異なります)
超怖すぎるっ!!
そんな戦国乱世、百年戦争、十字軍遠征並みの恐ろしい飲食店経営。オープン前にきちんと対応しておかなければ、直ぐに息の根を止められてしまうでしょう。
私は以前より、高浜市の商工会の方にブックカフェをオープンするという事を伝え、相談をしていました。
店舗をリフォームするにあたり、何か補助金の申請ができないかと思って商工会へ足を運んだのが始まりでした。残念ながらリフォーム資金を補助できるものはありませんでしたが、開業後になら可能かもしれないということで、まずは開業にあたって必要な勉強することになりました。未来の補助金を申請するにあたって、創業計画書の作成と講習会の参加(5回ほど)が必要とのこと。
市の経営塾のお誘い
数度会って色々と話したり、メールでのやりとりをした後、商工会の方から「市の経営者養成スクールを募集していますが、参加しますか?」とお誘いがありました。私はもちろん二つ返事!
私自身「物を売る仕事」を長年やって来て、会社で原価や売り上げ目標、購買率やアイドマの法則、棚卸や店舗レイアウトなどの事は学んでいました。でも、あくまでも小さな店の雇われ人としての知識。ビジネスってなあに美味しいの?という感じの、ど素人です。
この市の経営塾は「ビジネスを始めたい方、興味のある方、経営知識を習得したい経営者、経営力を学びたい事業後継者の方」を対象にしています。日時は毎週土曜日に行われ、全5回。受講料は1000円と、かなり良心的です。
参加するメリット!
・経営についての知識が学べる
・補助金申請ができるようになる
・同じく創業を考えている人や、先輩創業者との出会いがある

このような教科書やプリントをいっぱいもらえました!
これらを使って学んでいきます。
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第1回 会計の基礎知識
記念すべき第1回目。商工会の塾ということで、普通に「では、はじめます~」という風に進んでいくかと思っていましたが、はじめに市長の挨拶があり、びっくり!市長がみえるとは…。想像以上に伝統がある塾でした。
次に、参加者内で自己紹介を行いました。参加者は欠席の方を含め13名で、 話す内容は参加理由や興味分野や開業予定など。
私はいきなり二番手での選抜。人前で話すのが得意ではない私は、案の定ガッチガチでカタコト言葉に…。もういいんです…。
参加者の自己紹介を聞いてみると、十人十色でした。「三回目の参加です!毎年学び、経営を志す方と知り合い、親睦を深めたい」という方や、「開業する予定はないけれど、勉強の為に参加した」という方、「会社を既に経営していて、学びのために」という方、「経営をしていて、新ジャンルに挑みたいから学びのため」という方などなど…。
経営塾というからには「創業したい!」という方が多いかと思いきや。一から創業を目指し、開業時期が確定しているのは「もしかして私だけ…?」と感じでした^^;
今回学んだのは「経理の知識」。青色確定申告をする際に必要な簿記のノウハウ。売上や仕入れ、仕訳などなど…。正直言って苦手な分野なので、頭に詰め込めたかどうか分かりません…。
私の場合は銀行から融資を受ける予定はなく、事業も大きくないので、企業よりは複雑ではないと思いますが、しっかりと学びきるまでには時間がかかりそうです^^;
第2回 開業に関する基礎知識
第2回のはじめは、商工会会長がご挨拶されました。
最初は、前回の経理の続きのお話でした。減価償却(土地や家、高額な道具などを購入した際、5年に渡って分割して申告できる)の説明や、青色確定申告の用紙の表記の説明など。
数字がいっぱい絡んで、ややこしく難しい内容ですが、自分にまるっきり被る内容なので一生懸命聞きました。再来年の確定申告からこれらを実践していかなくては…!
次に、開業に関する基礎知識の説明。創業に必要な条件(経営力、経験、技能、計画、資金)のお話は、「私色々と足りていないけど、大丈夫か~!?」と思いながら話を聞いていました。
そして、話は株式会社の説明に移り、法人成りのメリットとデメリット、会社設立の手順、その為の銀行融資の話へと移り…。
私の心の叫びをひとつ。
「規模がでかすぎる!」
確かに経営者セミナーなのだから、株式会社を起したい方へ向けてのものですよね。業種も様々な方を対象にしています。大手とも渡り合うビジネス。話を聞いていて、なんというか巨人の中に紛れ込んでしまったように感じました(笑)
第3回 ビジネスプラン作成ポイント&先輩創業者との懇談会
3回目は、シェア率とか商品の消費量のお話がありました。
マーケット市場では、一年間の個人の商品の使用金額や消費量が数値化されており、数字を細かく知ることができます。例えば、一年で一人がノートを買った消費支出金額は380円とのこと。「私はもっと買う!」「俺は買わない!」とか絶対にありますが、平均データでは一年間に2~3冊のノートを個人で買うくらいになるのですね。
このデータを使用すれば、「この地域にこの店を建てると、どれくらいの売り上げがあるのか」というのをある程度予想できるそうです。大手の店はこの分析を行い、どこに建てるか決めているのだとか…。
私はそんな分析を全くやっておらず、ここの古民家を買ってしまったので、完全な行き当たりばったりです。客層は「西洋の歴史や美術や世界観に興味のある三河の方」というふわっとしたものですし、そもそも「中世ルネサンスのブックカフェ」ってどのように分析すれば良いのだろう…?(汗)
ここまで来てしまったからにはしょうがありません。全力で宣伝することにします^^;
その後に一時間ほど行った、先輩創業者との懇談会。
地元で雑貨&カフェを開いている方と、店舗向けのホームページを作成している方のお話を聞くことができました。
生の声を聞くことができて、めっちゃ勉強になりました!やはり専門的なことを勉強するよりも、実際に働いてみえる方のお話を聞く方がリアルで、ためになりました。特に、雑貨&カフェの方は私と業種が同じなので、気さくにお話をしてくださり、本当に嬉しかったです。ありがとうございました!
第4回 ビジネスプラン作成ポイント
この日は残念ながら、仕事の関係で参加することができませんでした。
補助金を申請するうえで、この講習を5回受ける必要があるのですが、今後個別で相談し、創業計画書を記入することで、この分を埋め合わせすることができるとの言葉をいただき、一安心です。
第5回 知って得する創業支援施策&ビジネスプランの立案と作成
セミナー最終日。
はじめの一時間は、碧海信用金庫のコンサルティング営業部の方がお越しくださり、融資のお話をされました。内容としては「融資を申請するうえで、どのような方が銀行の信用を得られるか。創業計画書がいかに大切か」というもの。
創業を目指す人の未来は未知数です。「貸したお金を必ず返済できるか」というところを銀行の方は見ています。「黒字経営にして、全額返済してみせます!私はその知識もやる気もある!」と熱意を全面アピールする場として「創業計画書」があるそうです。
ビジネスの手法のお話。金額が低中高の三種ある場合は真ん中がよく売れるとか、人が割安感を感じるのは3割くらいからとか、人が頭に思い浮かべる予算は1、2、3、5に集約されるとか、売り上げの8割を占めるのは実は上位2割の人の売り上げであるとかとか…。
ビジネスの心理学的なこと、ノウハウ的なお話が多かったです。また、創業計画書についての説明もありました。
大手の経営ビジネスのお話が多かったので、自分の店に落とし込むことが厳しかった部分もありましたが、心理学的な面は勉強になりました。確かに、私もご贈答で使う予算は1000とか2000のキリのいい数字の品物です。そういったことは、知っていて損にはなりませんね^^
まとめ
こうして経営塾を振り返ってみると、「参加して良かった」と心から思いました。
知識も勿論ですが、事業を行っている人、創業に興味を持っている人、同種の先輩と知り合えたことが一番の収穫だったように思います。経営者の方とお話する機会というのは殆どなかったので、どういう苦労があるのか、どういう思いで働いているのか、どういう繋がりがあるかなどを知ることができ、勉強になった以上に励みになりましたし、勇気をもらえました。
「オープン頑張って!」「行くね!楽しみにしてる!」という温かい言葉もいただけ、一緒に学んだ方達に感謝の言葉を心から伝えたいです。
ただ、色々と学び豊かな収穫はありましたが、やはり「中世ルネサンスのブックカフェ」というのは異色そのもの。自分で道を切り開いていかなければなりません。訳分からないこと、思いがけないトラブルは必ずやってきます。どんな展開になろうとも動じない、強い心を持ちたいですね。
そんなことを書いている間でも、創業計画書を書かなきゃとか、メニュー表どうしようとか、サイトもっと豊かにしていかなきゃとか、DIYやらなきゃとか頭の中がパニックになって、心がへにゃへにゃになりそうです^^;こう思い込むことにします。
やれば、できる!!