かわら美術館の展覧会「ダ・ヴィンチ没後500年 夢の実現 展」へと行ってきました!

かわら美術館展覧会

6月のはじめに、愛知県高浜市にある美術館、かわら美術館で開催されている「ダ・ヴィンチ没後500年 夢の実現展」へ行ってきました!

展覧会の内容は「ダ・ヴィンチの作品をデジタルで復元しよう!」という感じです。

パンフレットに掲載されていた紹介文は以下の通りです。

レオナルド・ダ・ヴィンチは世界で最も知られた画家のひとりです。67年の生涯で残した現存絵画は16点ほど。そのうち完全な姿で残っている完成品はわずか4点しかありません。そこで没後500年目にあたる2019年に、彼が実現できなかった夢を500年後の技術で実現したいという願いから、復元プロジェクトがはじまりました。

本展では、科学的根拠に基づいて復元した絵画作品16点を中心にブロンズ製騎馬像や大建築計画、工学系発明品を展示します。復元作品約30点を展示することは、世界初の試みです。万能人と称された彼へのものづくりへのあくなき探求心をご紹介します。

かわら美術館 夢の実現展 パンフレットより

ダ・ヴィンチは完成させるのが苦手で、作品数が少なめということは知っていましたが、完成品がわずか4点とは…。想像より少ないです。

絵画以外にも様々なものを研究し、発明品を出していったのも彼が天才と呼ばれる所以でしょう。

かわら美術館の中へ

かわら美術館看板

美術館の玄関前。半分復元されていらっしゃるモナ・リザが出迎えてくれます。

かわら美術館内観

入館してすぐはこのようなすっきりとした感じです。

高浜市は鬼瓦が有名であり、ここは鬼瓦を紹介する美術館であるので、常設展には鬼瓦などの珍しい瓦が展示されています。

今回はダ・ヴィンチ展が目的の為、まっすぐ進んでいきます。

かわら美術館展階段

階段下にもモナ・リザの出迎えが。展示は2Fにあるので、階段を登ります。

かわら美術館最後の晩餐

階段を上がってすぐに、かの有名な「最後の晩餐」を復元した布が、でかでかと飾ってありました!この大きさは圧巻ですね~。

最後の晩餐のオリジナルはミラノの食堂の壁画に描かれており、状態がよくありません。細部の部分は推測するしかないのですが、異なる画家のコピー作品が何枚か残されており、そこから想像して復元したようです。

復元作品の傍らに、オリジナルと参考としたコピー作品が掲載されており、興味深く見比べることができました。

そこから左側に進むと、展覧会の入口となります。

展覧会に潜入です

スタッフの方にチケットを渡し、いざ入場!

美術館=写真撮影NGという印象が強いのですが、この展示品は撮影OKとのこと!ただ、フラッシュ撮影はNGで、人への配慮はしてくださいねとのことでした。

かわら美術館展覧会1

白とワインレッドを基調とした、おしゃれな空間ですね~。贅沢に空間を使用し、展示物が飾ってありました。

展示物は「絵画」「工学系発明品」「大建築計画」「彫刻」と4種類あり、復元プロジェクトを行ったのは東京造形大学の学生さん達であるそう。

平面のデジタル復元だけではなく、立体的なスフォルツァ騎馬像や、考案した数々の発明品や兵器、果てには3Dプリンターや木で製作された立体模型まで展示されています。

テレビで詳しい解説が流れており、プロジェクトチームの並々ならぬ熱意が感じられました。

開館10:00に入った為に最初は空いておりましたが、時間が経つにつれ結構混みあってきました。

ゆっくり鑑賞したいという方は、開館と同時に入ることをお勧めします。

かわら美術館展覧会2

おそらく日本一有名な絵画であろう、モナ・リザさん!

ルーブル美術館では混雑&防弾ガラス越しの遠目からでしか見られない作品が、ここでは超至近距離で見られます。

復元した作品の方がどこか柔らかく、ふくよかに感じました。頬や手がもっちり。

セピア調のモナ・リザに慣れてしまっている為、ピンクのつやっつやの肌をしているモナ・リザを見ると、なんだか違和感がありました^^;

私はルネサンス時代の美術が好きで、美術書を見たり色々ネットで検索したりするのですが、やはり経年の為に状態が悪い作品が多いです。

時代の過程で切り取られてしまったり、一部塗りつぶされてしまった作品も多々あります。

ダ・ヴィンチの作品も例外ではありません。現代の修復家の方々が相当頑張っているものの、やはり、当時の色合いはもっと鮮やかであったと思います。

ルネサンス時代の鑑賞者はこの色彩を見ていたのかなぁ~。と感慨に耽ってしまいました。

ただ、やはりデジタル画であるので、実際の油彩とテンペラ画とは違う部分もあるでしょう。修復家の方々によって、もっと色彩豊かな綺麗な作品になっていくと嬉しいですね。

発明品や兵器、立体模型の細かさは半端なかったです!

説明も丁寧に書かれており、一つ一つ見ていて飽きません。「これ、どう使うの?」「これは戦争に使ったらやばそう」「鎌の兵器弱そう…」など、毎回つっこんでいました(笑)

ダ・ヴィンチはスケッチの文字を鏡文字で書いているのですが、そのレプリカも置いてありました。紙中にびっしりと鏡文字で書いてあり、ちょっとホラー…。よく鏡文字で書けるなぁ^^;

大手の美術館に比べるとコンパクトサイズですが、充分に楽しむことができた展覧会でした!

1Fにショップにグッズも売っていましたよ~。(写真撮るの忘れてしまいました > < )

展覧会の感想

復元作品はどれも素晴らしく、楽しかったです。なんというか、ダ・ヴィンチの「人間味」が感じられる展覧会でした。

彼は晩年「僕は成功しなかった」と書き記しており、発明品や兵器、彫刻、都市計画は現実面が薄く実用化になりませんでした。

ダ・ヴィンチは天才でなんでもできるイメージがあり、どこかとっつきにくく感じる部分もありましたが、彼も悩んで色々な失敗を経て、努力を重ねていたんだろうなぁ、としみじみ思うことができました。

もし天国からダ・ヴィンチがこの展覧会を見ていたら、どう思うのかしら。

「まさにそう!」と膝を叩いて喜んでいるのか、「惜しい。ちょっと違う!」と訂正したがっているのか。

どちらにせよ、現代の技術の進歩に驚き、作品を甦らせてくれたことに感謝しているように思います。

ダ・ヴィンチが生み出した芸術や技術は素晴らしいですが、これを見事に復元させた東京造形大学の方々の技術にも脱帽です!

あ、あともう一つ。印象に残ったことが。

最後の晩餐のイエス様と十二使徒は3メートルある!!

3D空間を起こし、身長を計算してみたら3m以上あるそうで…。もう、この作品を見たら3m以外思い浮かばないです(笑)

こちらの展覧会は、2022年4月16日(土)~7月10日(日)までとなります。

興味が湧いた方は、ぜひぜひ行ってみてくださいね!^^


場所:やきものの里かわら美術館

住所:愛知県高浜市青木町9丁目6番地18

電話番号:0566-52-3366

観覧料:高校生以上800円 中学生以下無料

開館時間:10:00~17:00

休館日:月曜日、火曜日

ホームページ:www.takahama-kawara-museum.com/


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